三つの要素

では、各プログラムを体系的に見てみましょう。大きな三つの要素によつて成り立っていることがわかるでしょう。「税所式行動療法」…… 【早起き】【誓ひ】【誓ひノート】【早朝散歩】【早朝体操】原因の追及やある一つの事柄に囚われてしまいがちな状態を、身体を動かすことで一時停止させます。身体に規則正しい生活リズムを覚えさせることが、治療への第一歩となります。うつ病の人ほど、身体を動かすことは苦痛で「自分にはできるはずがない」と諦めたり、三日坊主に終わるかもしれません。しかし、たとえ失敗してもそこから学ぶことがあり、その教えは再挑戦へのモチベーションになるのです。「税所式心理療法」…… 【自律訓練法】【内観療法】【日記療法】【通信カウンセリング】内省を深めることを目的とします。 一人で自分自身を見つめる作業と、カウンセラーなどとの対話によって自分を客観視する作業があります。

 

 

生まれてからこれまでの歩み、出会った人、思い出、それぞれの出来事に対する感情を見つめ直します。そうすることで、心に絡まった糸を少しずつほどいていくのです。「集団療法」…… 【早起き会】【土曜講演会】同じように心の病にかかり、治癒しようと頑張っている人や、実際に治癒した方々とともに快方に向かうように協力するものです。それぞれの立場の方々のお話を聞くことで、新たな解決の糸口を見つけたり、なによりも「自分一人が苦しんでいるわけではない」と気が楽になります。そして、仲間との共通意識が生まれ、治癒へのモチベーションを高めることができます。以上、これら三つの側面からサポートしていくのが税所式実践療法。「全部するのは難しい」と思われる方もいらつしやるかもしれません。しかし、ご安心を。このうち一つを行なうだけでも、効果は見込めるのです。多少つらくても、継続して行なっていくという意志自体が、回復への大きな力であり、また各プログラムの基盤にあたる考えと合致しているからです。では、日常生活において、どのようにこれらの療法を取り入れていけばいいか。これからご説明いたしましょう。


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